2016.12.12更新

やってはいけない処分方法とは

「使わなくなった入れ歯があるけれど、どうしたらよいのだろう?」とお悩みの方はいらっしゃいませんか?

歯の欠損部分が増え、作り変えが必要になり、要らなくなった入れ歯――

安易にゴミとして処分しようと思っているならちょっと待った!

実は処分の際に注意するべきことがあるのです。

 

実はキケン!?やってはいけない処分方法

使わなくなった入れ歯を患者様がご自身で処分する際に、やってはいけない処分方法を3つご紹介します。

 

 

1.ゴミの区分は自治体によりさまざま!自己判断はNG

入れ歯の分別は自治体によって違います

入れ歯が可燃ゴミなのか不燃ゴミなのかは、自治体によってかなり違いがあります。

また、入れ歯に使われている素材もさまざまなため、分解して分別が必要になることも。

自己判断で処分するのではなく、確認が必要になります。

 

 

2.故人の入れ歯を納骨すると墓荒らしに狙われる……?

入れ歯に使われている金属の中には、換金ができるほど高価なものもあります。

故人の遺品として納骨の際に一緒に入れることもあるようですが、

換金できるものを狙った墓荒らしの被害に遭う危険性も、ないとは言えません。

もしも墓荒らしにお墓を壊されるなんて事態になっては、修理などで相当な費用がかかってしまいます。

特に保険外で製作された入れ歯に関しては、作った歯科医院で確認してみましょう。

 

 

3.使いまわしは絶対だめ!感染症のリスクも……

同じ場所が抜けたからと言って、家族や知人と部分入れ歯などを使いまわすという話を聞くことがありますが、危険ですのでやめましょう。

抜けた場所が同じだとしても、噛み合わせは患者様一人ひとり違いますし、

合わないものを無理に使っているとさまざまな悪影響が出ることもあります。

また、他人の口腔内で使用していたものですから、衛生面的にも感染症のリスクなども心配です。

 

 

使わなくなった入れ歯はどうしたらいいの?正しい処分方法

では、不要になった入れ歯がある場合、どのように処分するべきなのでしょうか?

それぞれの背景やご都合に合わせて、処分方法を検討する際の参考にされてみてください。

 

 

1.歯科に処分してもらう

歯科医のイラスト

 

一番確実な処分方法として、歯科医院に処分してもらうのをおすすめします。

医療廃棄物として処分できますので、定期検診のついでにでも持参すれば回収してくれます。

 

 

2.入れ歯の金属は買い取ってもらえるかも?

保険外の入れ歯に使われている金属のなかには、リユースできるものもあります。

お店に行って査定してもらう手間がかかってしまいますが、

もしかしたら臨時収入に!なんてこともあるかもしれません。

 

 

3.金属がついている入れ歯は寄付できる

寄付のイラストイメージ

前述のように、入れ歯に使われている金属のなかには換金できるものあります。

そこでNPO法人日本入れ歯リサイクル協会を通じて、ユニセフや福祉事業団体に寄付することも可能です。

市役所などの公共施設に回収ボックスが設けられている場合もあります。

 

 

4.お世話になった入れ歯を供養できるお寺がある

全国的に数は多くありませんが、入れ歯の供養を行っているお寺もあるようです。

あるお寺では、一年中いつでも入れ歯を納めることができ、年に一度それらを一斉に供養するという行事を行っています。

思い入れがあって処分に困っている場合は、お近くで供養できるお寺を探してみるのもよいかもしれません。

 

 

まとめ

入れ歯は不要になったら自分で処理することも可能です。

しかし自己判断で廃棄するのは、間違った処分方法を行ってしまう可能性があるので注意が必要です。

入れ歯によって使われている素材は違い、自治体によってゴミ分別のルールも違うため、

まずはかかりつけの歯科に相談するようにしましょう。

2016.11.07更新

2017.04.18更新

口内の変化に要注意

 

入れ歯を使い始めて、口の中に口内炎ができやすくなったと感じる方はいませんか?

もしかしたら口内炎は入れ歯トラブルの前兆かもしれません!

口腔内の健康を保ち、せっかく作った入れ歯を使い続けるためにも、入れ歯を使い始めたら口腔内の状態チェックの習慣をつけていきたいものです。

 

入れ歯にまつわる口内炎の対処法とは

口内炎

 

入れ歯を使い始めてから口内炎ができたという場合、さまざまな要因が考えられます。

入れ歯に関連して発症する口内炎をご紹介します。

 

義歯性口内炎

 

義歯性口内炎とは、入れ歯の下に蓄積された汚れに細菌が増殖し、炎症を引き起こすものです。

この汚れ「デンチャープラーク」には、カンジダ菌が多数含まれており、発赤や出血の原因となります。

カンジダ菌は刺激に対する抵抗力を失わせ、口内炎を悪化させたり出血を引き起こしたりすることもあります。

入れ歯洗浄のイラスト

 

口内炎を早く治すためには、原因となっている義歯を清潔に保つことから始めましょう。

毎食後丁寧に清掃し、入れ歯洗浄剤で除菌をするのも効果的。

洗口剤を併用するのもおすすめです。

 

金属アレルギーが原因の口内炎

 

金属アレルギーが原因で口内炎ができることもあります。

金属から溶け出したイオンが体内のたんぱく質と結合してアレルゲンを作り出してしまうことがあるのです。

口内炎の他にも、舌炎や口角炎・口腔扁平苔癬などが発生したり、皮膚炎や掌蹠嚢胞症・アトピー様の皮膚炎・接触皮膚炎を発症したり、全身の症状につながることも。

 

金属アレルギーが心配な方は義歯製作前に歯科医師に知らせておきましょう。

金属を使わない入れ歯を選択する方法もあります。

また、古い金属からはイオンが溶け出しやすくなりますので、古い詰め物を取り替えるなどの対処をおこなうことをお勧めします。

 

粘膜が傷つくことによる潰瘍性口内炎

 

入れ歯が合わないことによって、不適合部分が粘膜を傷つけてしまい、それが引き金になってできる潰瘍性の口内炎があります。

通常の口内炎であれば1週間から10日で治ることが多いのですが、入れ歯が当たることが原因の場合、入れ歯の調整がされないまま使用を続けていると同じ場所を何度も傷つけてしまい、繰り返す可能性が高いのです。

潰瘍性の口内炎は、潰れて出血を伴ったり、水ぶくれができたりする場合もあります。

また、ひどい場合には発熱を伴うこともありますので、治りにくい場合には早めに歯科医院を受診するようにしましょう。

 

入れ歯以外の原因による口内炎の対処法もチェック

 

入れ歯以外の原因によって口内炎を発症してしまった場合でも注意が必要です。

快適な入れ歯の使用を妨げないようにするためにも、口内炎ができてしまったら適切に対処したいものですね。

 

唾液の減少による口内炎

 

お口の中の粘膜は、唾液によって満たされることにより、常に保護されています。つまり、唾液が少ない口腔内は、クッションの役割を失ったような状態です。食べ物や入れ歯などで粘膜に傷がつきやすく、口内炎ができやすい環境になってしまうのです。

唾液の分泌を促すためには「よく噛む」ということが大切です。お口を動かすことで唾液の分泌を促すことができます。ガムを噛んだりするのもよいでしょう。

他にも梅干しやレモンなど酸味のあるものを食べるのも唾液の分泌を促してくれます。

また、唾液腺のある耳の下や顎の下あたりの頬を押してマッサージをすることや、こまめな水分補給を心掛けることなども効果的です。

 

免疫力の低下による口内炎

 

お口の中にはもともと常在している菌が300種類くらい存在するとされています。さまざまな菌があり、すべてが悪い菌というわけではありません。

健康な状態であれば善玉菌がバランスを保ってくれ、細菌やウイルスが侵入してきても問題ないのですが、病気や疲れ・ストレスなどで身体が弱って免疫力が低下していると、悪玉菌が優勢となって口内炎を発症しやすい環境になってしまうことがあります。

日頃から身体の免疫力を高めるように努めましょう。また、疲れやストレスを感じたらリフレッシュしたり休息を取ったりするなどして、なるべく疲れをため込まないようにしましょう。

 

栄養の偏り・ビタミン不足による口内炎

 

偏食によって栄養が偏ってしまうと、ビタミン不足などの栄養障害が起こることがあります。

口内炎の予防や回復力を高める栄養素として、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンAなどが挙げられ、特にビタミンB群の中のビタミンB2は粘膜の保護作用があるとされていますので、不足すると口内炎ができやすい状態になっているといえます。

ただし必要なビタミンだけを摂っていれば良いというわけではありません。さまざまな栄養をバランスよく摂取することが大切です。

日頃からバランスのよい食事を心がけ、不足しがちな栄養素はサプリメントを摂るなどの工夫を取り入れてもよいでしょう。

 

入れ歯を外してチェックするべき3つのポイント

入れ歯を外したら口内をチェック

 

「もしかしたら入れ歯が原因?」と思わしい口内炎ができてしまったら、まずは入れ歯を外してチェックしてみましょう。

 

入れ歯があたって赤くなっていないか

 

入れ歯が合わなくなり、粘膜に接触する刺激で口内炎ができることがあります。

この場合、原因となる入れ歯の調整が必要です。

 

部分入れ歯を支えている歯に異常は無いか

 

部分入れ歯は、隣接する歯に支えの金属バネをかけます。

長く使っているとバネが合わなくなり、そのままにしていると噛む力が過度に加わってしまいます。

もしその歯に歯周病があると、強い力が加わることで骨が溶けやすくなり、歯周病が悪化してしまうこともあります。

また、金属バネに汚れが溜まりやすくもなるため、歯周病菌と相まって、口内炎を悪化させることにもつながってしまいます。

 

口臭はしないか

状態の悪い部分入れ歯のイラスト

 

入れ歯が清潔に保たれていないと細菌が繁殖し、口内炎になりやすくなります。

このデンチャープラークは時間がたてばたつほど腐敗し悪臭を放ちます。

口腔内が不潔だと、口内炎もできやすく悪化もしやすくなります。

口臭が気になる場合は入れ歯の清掃状態をチェックしましょう。

 

歯が一本も無くても、歯肉のブラッシングをしましょう

歯ブラシを持った女性の写真

 

もしもすべての歯を失っている場合、「歯がないなら歯磨きは必要ない」と思ってしまいませんか?

実は歯が無くても歯磨きは必須なのです。

 

歯茎ケアの重要性

 

歯茎は適度な刺激が届かないと退縮し、入れ歯が合わなくなる原因にもなります。

そこで、歯が1本も無くなり総入れ歯であったとしても、入れ歯の下の歯ぐきを歯ブラシで刺激してあげることが大切です。

 

歯茎の磨き方

 

毛先がやわらかい歯ブラシで、歯茎の上部だけでなく頬っぺた側や舌側など、歯ブラシを細かく動かして様々な部分を刺激しましょう。

このとき、強く大きく動かすと粘膜を傷つけてしまうので注意が必要です。

粘膜用のブラシもあるので、それを利用するのもよいでしょう。

 

仕上げに洗口液でうがいを

 

歯が無くても、お口の中にはさまざまな細菌が常在しています。入れ歯を入れることで細菌が繁殖することがありますので、歯茎ケアの補助的なケアとして、殺菌成分の配合された洗口液でうがいをするのも効果的です。

 

治らなかったら必ず歯科医院へ!

 

通常、口内炎は1週間から10日ほどで自然に治ります。ただし、入れ歯が合わずに常時粘膜に当たっている部分や、免疫力低下などといったさまざまな要因が重なることで、治りが悪く長引いてしまうこともあるでしょう。

原因を解消したのにも関わらず、なかなか口内炎が治らないといった場合に、「口内炎だと思っていたら実は口腔がんだった」というケースもあります。

あまりにも長引く口内炎は、必ず歯科で診察を受けるようにしましょう。

 

まとめ

ブラッシングをする男性の写真

 

入れ歯は、お口の中に「人工の装置」を入れるわけですから、さまざまな不具合から口内炎に繋がることはありがちです。

入れ歯と上手に付き合っていくために、もしも口内炎ができてしまったら、入れ歯によるトラブルのサインかも知れないことを心に留めておいてください。

そして口内炎に発展しなくても良いようにお口を清潔に保つことを心掛けましょう。

 

2016.11.04更新

歯列模型写真

 

入れ歯を使用していると、外したほうがいいのか迷う場面もあると思います。

どんな場面で外すのかは、それぞれの歯の状態や状況によって違いがあるようです。

今回さまざまなシチュエーションごとで「外すべき」か「外さなくていい」のかといった疑問にお答えします。

 

寝るときは入れ歯を外す?入れたまま?

寝るとき入れ歯の着脱は

 

まず一番疑問を持ちやすいのが、「就寝中は着けたままでいいのか」という疑問でしょう。

どんな場合は外し、どんな場合はそのままのほうが良いのでしょうか?

 

自分の歯が多い方は、外してもOK!

 

残存する歯が多く、部分入れ歯のみを使っている方であれば、寝ている間外していても、それほど

噛み合わせに影響が及ぶこともありません。

就寝中に歯ぐきを休ませる効果もあります。

また、部分入れ歯は小さいため、就寝中に外れて誤飲してしまうことへの予防対策にもなります。

 

残っている歯が少ない方は、入れたままで!

 

残っている歯が少ない方は、外していると残存歯にすべての噛む力がかかってしまうため、噛み合わせに悪影響が及ぶことも。

その場合には外さないほうが良いと指導されることがあります。

 

飛行機に乗る前の金属探知機…引っかかったら恥ずかしいから外すべき?

空港のイラスト

 

飛行機の搭乗前に受ける金属探知機による検査。

「ゲートでブザーが鳴ったら恥ずかしいから外しておくべき?」と迷ってしまいませんか?

 

金属探知機には感知する金属重量があった!

空港の金属探知機のゲート

 

金属探知機は、ある一定の重さ(20g前後)以上の金属に反応する設定になっています。

入れ歯の金属バネなどは非常に軽いので、反応することはまず無いでしょう。

人前で外すことになったり、入れ歯が入っていることを説明するような事態になったりはしませんので、心配ご無用です。

 

プールや海水浴で無くすのが不安!外して泳ぐべき?

プールにいる老人男女のイラスト

 

大勢の人が集まるプールや海水浴などの夏のレジャー。

よく指輪やメガネなどが外れてしまい、無くしてしまったという声も聞きますよね。

入れ歯もなくなりやすいのでは?という不安を持つ方もいるでしょう。

 

定期的なメンテナンスで調整を受けていれば大丈夫!

 

定期的なメンテナンスを欠かさず受けていれば、そう簡単に遊泳中に入れ歯が外れるような事態にはならないため、事前に外しておく必要はないでしょう。

しかしメンテナンスを怠り、入れ歯が緩んでいたりすれば外れる可能性もありますので注意が必要です。

 

不安な時は「入れ歯安定剤」などを活用

入れ歯安定剤は適切な種類を選ぼう

 

外れることが心配であれば、「入れ歯安定剤」を使用するのも方法の一つ。

ただし様々な種類があるので、用法などよく読んで適切なものを選ぶようにしましょう。

 

レントゲン撮影時には外したほうがいい?

レントゲンのイラスト

 

レントゲン撮影時は、指輪やネックレスなどの金属を外すように促されます。

入れ歯に金属が含まれる場合も外さなければならないのでしょうか?

 

病巣を見逃さないために外すべき

 

撮影したい部位付近に金属があると、X線吸収率がよいため白く影になってしまいます。

本来ならば写るべき病巣を見逃してしまうことになるため、金属類を外して撮影するのです。

特にお口のレントゲンを撮影する場合、金属バネが邪魔して歯と歯の間の虫歯などがわかり辛いため外します。

 

MRI検査でも外さなくてはならないのか?

MRI検査イラスト

 

MRI検査は、X線を使わず靭帯の断面画像を撮影できる機器です。

強い磁場の中で金属の含まれた入れ歯をしたまま撮影すると、不具合を起こす可能性があるため外した方がよいでしょう。

検査中に熱を発生して火傷を起こす危険性や、磁石の入った入れ歯は磁石が壊れたりすることも考えられます。

 

まとめ

 

通常の生活の中で、入れ歯を外すシチュエーションは特に多くないようです。

しかし口の中の状態によっては外したほうが良い場合も。

また、検査等で人体に影響を及ぼす可能性が少しでもある場合は外したほうがよいでしょう。

いずれにしても、かかりつけ医や医療スタッフによる説明があります。

変形や破損にもつながりますので、自己判断ではなく歯科医師や歯科衛生師の指示に従いましょう。

2016.11.03更新

入れ歯イメージ

 

入れ歯は完成したら終わりではありません。

せっかくお口にピッタリの入れ歯を作っても、日々のお手入れを怠ると大変な事態を招くことに。

たとえば定期的なメンテナンスを受けずにいたり、保管方法が不適切であったりすると、口腔内や全身に悪影響を及ぼすこともあるのです。

 

毎日行う基本のお手入れ方法

 

人工の歯といえども日々のお手入れを欠かしてしまうと、他の歯が虫歯や歯周病になることもあります。

まずは毎日行うであろう一般的な入れ歯のホームケアをご紹介します。

 

1.すすぎ洗い

入れ歯のすすぎ洗い

 

まずは食べかすやヌメリを流水でしっかり洗い流します。

この時、熱いお湯を使えば殺菌消毒ができそうな気がしますが、入れ歯の素材が高温で変形する恐れがあります。

必ず水で流すようにしてください。

 

2.ブラッシング

入れ歯のブラッシング

 

本体を入れ歯専用の歯ブラシで磨きましょう。

金属バネ(クラスプ)部を磨くとき、無理な力をかけすぎると変形してしまうので注意。

歯磨き粉を使ってしまうと、研磨剤で入れ歯を傷つけてしまうので、素磨きが望ましいです。

 

3.もう一度すすぐ

 

磨いた後は浮いた汚れをよく洗い流して仕上げます。

 

お手入れで入れ歯を外したら、口内チェックも行いましょう

 

毎日のお手入れの際には、入れ歯そのものだけを洗ったり磨いたりすればよいというわけではありません。

外したときに残存している歯も清掃をおこない、さらにお口の中の粘膜などに異変が無いか確認することをオススメします。

 

では、具体的にどんなところを確認すればよいのでしょうか?

 

1.グラついている歯は無いか

グラついている歯は無いか

部分入れ歯を使用している場合、残存している歯に入れ歯を固定するため、どうしても負荷がかかってしまいます。これによって健康な歯であっても歯がダメージを受けて根っこが吸収されてしまうと、歯がグラつく症状が起こる場合があります。

 

しかし、入れ歯を付けている時にはあまり気づくことができません。入れ歯を外して残存歯だけになった時、グラグラしている歯が無いかどうかチェックするようにしましょう。

 

2.極度に口内が乾燥していないか

極度に口内が乾燥していないか

入れ歯を使用していると、噛みにくさなどから咀嚼回数が減る傾向があり、唾液腺が刺激されにくくなると唾液の分泌が減少することがあります。

また、義歯床で唾液腺が覆われることも、唾液減少の原因になります。

入れ歯を外したお口の中に潤いが少ないと

感じたら、唾液分泌量が足りていないのかもしれません。

 

唾液には入れ歯と歯茎を密着させる役割もあり、唾液が少ないと入れ歯が安定しにくくなってしまいます。また、そのことによって入れ歯が歯茎に直接当たるため、お口を動かしたときに擦れて歯ぐきを傷つける原因にもなるのです。

これらも外した時に気付くことが多いので気にかけておきましょう。

 

3.口内炎ができたり増えたりしていないか

入れ歯と接している歯茎の粘膜は、通常よりもダメージを受けやすい環境になっています。入れ歯が合っていないまま使用していると、入れ歯が強く当たる部分が口内炎になってしまうことがあります。

 

いつも同じ場所に口内炎ができていないか、また数が増えていたり、頻繁に繰り返したりといった症状があれば、入れ歯の調整が必要になる可能性が高いです。

痛みは我慢せずに、早めに歯科医院に相談するようにしましょう。

 

4.入れ歯が当たって赤くなっていないか

入れ歯を外したあとの粘膜に赤くなっている部分があれば、入れ歯が当たっている場所である以外にも、歯肉炎になっている可能性もあります。

 

合わない入れ歯をしていると、入れ歯と粘膜の間にすき間ができてしまい、そこに食べかすや歯垢などの汚れが溜まりがちです。それらの刺激によって歯茎が腫れて歯周病の症状を起こすことがあります。

入れ歯を清掃する際には、お口の中もゆすぐなどのケアを怠らないようにしましょう。

 

5.残存歯に虫歯ができていないか

残存歯に虫歯ができていないか

部分入れ歯の場合、隣の歯の歯茎のあたりに「クラスプ」という金属のバネで入れ歯を固定します。

元々歯と歯茎の境目は虫歯になりやすい場所です。そこに金属の装置が常に当たっているのですから、汚れが残りやすくてさらに虫歯になりやすい環境だといえます。

 

入れ歯の両側の歯は特に気を付けて観察するようにしましょう。

そして、入れ歯を外した際には、残存している歯もしっかり磨くように習慣づけてください。

 

6.「口腔カンジタ」にも注意!

もしも歯茎に白いブツブツした発疹ができていたら「口腔カンジタ」かもしれません。

合わない入れ歯を長く使っていることで粘膜と入れ歯の間に汚れが溜まってしまうことは先にもご紹介しましたが、これが原因で口腔カンジタを発症してしまうこともありますので、赤くなっているところだけでなく、このような変化にも気づけるようにしっかりチェックしてくださいね。

 

定期的に入れ歯洗浄剤を使いましょう

入れ歯洗浄剤を使おう

 

洗浄剤には、入れ歯に付着する臭いの原因となる雑菌の除去、タバコのヤニやコーヒー・茶しぶなどの着色を落す効果があります。

使用方法や効果は製品によって違いますので、説明書の用法を守って使用してください。

 

寝るときは外す?つけたまま?

寝るとき入れ歯はどうするか

 

就寝時に着けたままでよいか、もしくは外すのかは、患者さんの症状によって異なります。

外したほうが衛生的だと思われがちですが、かみ合わせへの影響を考えて、付けたまま寝るように指導される場合もあります。

主治医の指示に従いましょう。

 

入れ歯の保管はどうすればいいの?

 

前述しましたように、常時つけたままなのか、外すことがあるのかは人それぞれ。

もしも外すように指導された場合は、乾燥による変形や破損が起こらないように、水や洗浄剤などを入れた専用容器に入れて保管するようにしましょう。

 

入れ歯のお手入れを怠るとこんな恐ろしいことが……

入れ歯のお手入れを怠ると

 

入れ歯とはいえ、天然歯と同じように歯垢や食べかすが付着します。

もしもお手入れを怠ってしまうと、大変な事態を招くこともあります。

 

1.臭いや汚れがつく

 

入れ歯に付着した歯垢や食べカスが腐敗し、口臭の原因になってしまいます。

 

2.入れ歯にカンジタ菌が増殖する

 

入れ歯が不衛生な状態にあると、カンジダ菌などが増殖します。

これらは加齢やストレスなどで抵抗力が落ちているときに「口腔カンジダ症」として発症し、お口だけでなく全身にも影響を及ぼす症状が現れることがあります。

 

3.残っている自分の歯が虫歯や歯周病になりやすくなる

 

入れ歯と天然歯の境目や金属バネ(クラスプ)に歯垢や食べかすが付着したままになっていると、虫歯や歯周病の原因になります。

 

メンテナンスで歯科に通う頻度は?費用は?

歯科で入れ歯のメンテナンスをしよう

 

入れ歯は完成した後も歯科医院でのメンテナンスが重要です。

どれくらいの頻度で調整が必要なのでしょう。

また、費用はどれくらいかかるのでしょうか。

 

適応具合に合わせて定期的なメンテナンスを

 

新しい入れ歯を入れた後は、違和感を覚えることはよくあります。

完成後、2~5回程度調整のために通院が必要になることも。

その後も金属バネの緩みや?み合わせを調整するため、1年に2~6回程度の定期検診が必要になります。

 

調整にかかる費用はどれくらい?

 

保険適応の部分入れ歯を調整する場合、費用は約300円~1000円程度です。(初診・再診、調整度合等で金額が違います。)

もし金属バネや人工歯の作り変えなどがあると金額が上がります。

保険外の入れ歯の場合、調整料は歯科医院ごとに設定が異なりますので、確認しておきましょう。

 

まとめ

 

歯が抜けてしまったら、「入れ歯を作って終わり」ではありません。

日々のお手入れと、定期的な調整などのメンテナンスが必要になり、費用もその都度かかります。

せっかく作った入れ歯ですから、少しでも長く快適に使用したいもの。

そのためには日々のセルフメインテナンスと歯科医院での定期的なメンテナンスが重要です。

2016.11.02更新

2017.04.24更新

奥歯の入れ歯の費用と押さえておきたい3つのポイント

 

永久歯の奥歯は、仮に抜けてしまっても目立たず、他の歯で噛めるからそのままでもいいような気がしませんか?

しかし、たとえ1本だけでも抜けたままにしておくと大変なことになってしまいます。

起こり得る弊害や、適切な部分入れ歯の選び方などをご紹介します。

 

奥歯の部分入れ歯を選ぶ3つのポイント

入れ歯にはさまざまな種類があります。

それぞれに特性がありますので、歯科医師からの説明をよく理解し、価格や用途に合わせて検討しましょう。

 

1.コスト重視なら保険の部分入れ歯

 保険の部分入れ歯

 

部分入れ歯は、保険適応であれば比較的安価で作れます。

ただし、素材は選べず、薄く仕上げると破損しやすい素材のため、ある程度の厚みがあります。

また隣接する歯に固定するための金属のバネ(クラスプ)が付属するため、お口を開けたときに金属が目立つことも。

コストを抑えたいのであればおすすめですが、違和感や見た目が気になる人にはおすすめできません。

費用相場は8,500円~10,000円くらいです。

 

2.キラっと見える金属が気になるならスマイルデンチャー

 スマイルデンチャー

 

もしも金属が目立つことが気になるのであれば、保険適用外の入れ歯ですが「スマイルデンチャー」がおすすめです。

入れ歯の固定に金属バネ(クラスプ)を使わず、歯ぐきに接する義歯床の部分と同じ素材で把持部を作ります。

柔軟性のあるプラスチックなので床の部分も薄く、違和感も少なく機能性にも優れています。

費用相場は150,000円~400,000円程度です。

 

3.見た目も噛みやすさも補える磁石式入れ歯

 磁石式入れ歯

 

歯ぐきが痩せてしまうと、義歯床がなかなか安定しにくく、金属のバネで固定しても安定しないことも。

そのような場合、残っている歯根に金属を入れ、磁石を入れた入れ歯と磁力で固定するという方法があります。

その場合、入れ歯以外の金属や磁石など、保険適応外の処置が費用としてプラスされます。

 

 

 

奥歯の抜歯後、そのままにしておくと大変なことに……!

 

抜歯後にできてしまった隙間は、放っておくとさまざまな弊害が出始めます。奥のほうは目立たないからと、放置してしまうのは危険です。

一体どんな不具合が出てしまうのでしょうか。

 

1.噛む力が弱くなり、消化器官の負担になる

 消化器官の負担になる

 

奥歯はたとえ1本だけでも無くなると、咬む力が30~40%も低下すると言われています。

そのため食物をしっかり噛めないまま飲み込んでしまい、胃腸などの消化器官にかかる負担が大きくなってしまいます。

 

2.歯が無い箇所に周りの歯が寄ってくる

 周りの歯が寄ってくる

 

歯を失ったままの状態が続くと、隙間を補おうとして周囲の歯が寄ってきてしまいます。

いざ入れ歯を作ろうと思った時にはスペースが不足しているという事態にもなりかねません。

 

3.噛み合う対称の歯がすき間へ伸びてくる

 

歯は、上下で噛みあうことによって保たれています。

抜けたままにしておくと、その真上や真下にある歯が隙間のほうへ伸びてきてしまいます。

もしくは骨ごと変形してしまうこともあるので、抜けた部分の修復はなるべく早く行うようにしましょう。

 

4.顔がゆがみやすくなる

 

歯を失うと噛む力が衰えるため、噛みやすい方で噛む癖がついてしまいます。

顔の周辺にある「咀嚼筋」の発達具合が変わり、噛まない方側はどうしても筋力が衰えてしまうため、顔のバランスに左右差がでてゆがんで見えてしまうのです。

 

5.発音がしにくくなる

 

奥歯がわずか1本無いだけでも、話すときに息が漏れて発音しにくくなります。

また、舌の当たる位置や頬の筋肉の位置がわずかでも変わることで、従来通りに話しているつもりでも、相手が聞き取りにくいということもあるのです。

 

 

奥歯を補う選択肢、ブリッジより入れ歯がオススメな理由とは?

 入れ歯がオススメ

失った歯を補う方法として、部分入れ歯の他にはブリッジがありますよね。しかし、当院では入れ歯をオススメしています。その理由は主に、以下の3点です。

 

1.部分入れ歯なら隣の歯を削らなくてもいい

 

ブリッジにする場合、喪失した歯の両隣の歯にブリッジを固定するため、両隣の歯を一層削ることになります。もしも両側の歯が健康な歯の場合には、本来失う必要のない歯質を失うということになります。

部分入れ歯であれば両側の歯に「クラスプ」という金属のバネで固定しますので、歯を削る必要はありません。

 

2.保険の場合、奥歯のブリッジは銀歯になる

保険の場合奥歯のブリッジは銀歯になる

保険適応のブリッジには決まりごとがいくつかあります。

保険のルールでは、奥歯のブリッジを作製する場合、材質は銀歯を連結させたような修復物と決まっています。

糸切り歯のすぐ横あたりの奥歯に連結するのであれば、大きくお口を開けた際に目立つこともあるでしょう。もしも保険適応で治療することが前提なのであれば、部分入れ歯の固定のためのバネのほうが、歯ぐきの境目あたりだけになるので銀歯ほどは目立ちません。

 

3.一番奥の歯をブリッジで補う場合、自費になることもある

 

ブリッジをおこなう場合、両側に支えとなる歯があることが基本です。

しかし一番奥の歯の場合、片側にしか隣接する歯がありませんよね。 そこで、一番奥の歯が喪失した場合には「延長ブリッジ」という方法が適応されることがあります。

これは、一番奥の歯を支えるために手前の2本の歯を連続で削り、支えとするブリッジです。ただし、片側にしか支えが無いのですから支えとなる歯への負担は大きくかかることが予測されます。

手前側の2本の歯が、ブリッジの支えとして適しているかどうかによっては、延長ブリッジができないこともありますし、銀歯よりも硬質な素材を用いて延長ブリッジにする場合もあります。

ちなみに銀歯以外の素材を用いた奥歯ブリッジの場合、保険適用外の治療となります。

料金は欠損歯が1本の場合、銀歯のもので約1万円ちょっと。保険外となると素材によって差がありますが、1本約5万円~12万円程度かかります。

 

 

部分入れ歯を作製する流れ

部分入れ歯作製の流れ

続いて、部分入れ歯がどういった順序で作られているのかをチェックしましょう。

 

1.歯型を採ります

 

柔らかい素材の「印象剤(いんしょうざい)」というもので、歯が無くなってしまった部分の歯型と、噛みあう歯(対合歯)の周辺の歯型を採ります。

2.噛み合わせを採る

 

通常時に噛んでいる現在の噛み合わせを確認するため、ワックスを熱で柔らかくしたものを噛んで確認をおこないます。

3.人工歯の試適をおこなう

 

個々の歯並びや歯ぐきの位置などと歯の位置を確認するため、人工歯を並べて試適しておきます。

4.歯の模型を製作し、技工士が入れ歯を作製する

 

型取りした印象剤を使って歯を復元した模型を作ります。その模型と噛み合わせを確認したワックスを基に、部分入れ歯を模型上で作製します。

5.支えにする歯を少し調整する

 

部分入れ歯をクラスプという金属のバネで固定するために、隣の歯と歯ぐきの境目あたりを少し削ってバネが違和感なく掛かるように調整します。 削るといっても、歯の神経が通っていない、表層のエナメル質という部分をごく薄く数ミリですので、特に支障をきたすことはありません。

6.部分入れ歯の装着

 

模型上で入れ歯が出来上がったら、患者の口腔内へ実際試適し、適合具合を確認しながら調整を加えていきます。当たって痛いところは無いか、痛くなくても噛み込んだ時に接触している部分(高い部分)はないか、緩すぎたりきつすぎたりしていないかなど、本人にも確認します。

7.丁寧な調整

 

もしも不具合がある場合は、削ったり盛り足したりして歯科医院で調整します。
もちろん今までお口に無かったものが入るのですから、違和感が全くないという人はいませんが、痛みなど強い刺激でなければひとまず使用してもらい、早めの再来院日程を決めておいて、生活の中で不具合が起こってきた場合はそこで調整を繰り返します。

8.使用方法の説明

 

はじめて入れ歯を作った人であれば、取り扱いの方法や注意点、清掃の仕方などの指導が入ります。

 

部分入れ歯の歯科医院選びで大切なポイント

歯科医院選びのポイント

最後に、奥歯の部分入れ歯について、どんな基準で歯科医院を選べば良いのか、ポイントを洗い出してみましょう。

 

1.入れ歯の症例が豊富かどうか

 

歯科医院は、さまざまな専門分野に特化して診療していることがあります。ですからどの歯科医院でも入れ歯が得意という訳では無いのです。
部分入れ歯を作るのには高度な技術を必要とします。ですから技工士とはいえ普段から入れ歯作りに慣れている人と、あまり作る機会のない人であれば、当然ですが仕上がりに差が出てしまいます。
歯科医院を選ぶ際には、普段から入れ歯を専門にしている歯科医院や、入れ歯の患者が多い歯科医院を選ぶなどするとよいでしょう。

 

2.費用やメリット・デメリットなど、しっかり説明してくれるかどうか

 

どの歯科医院で入れ歯を作るか、決定するポイントとして、入れ歯の特徴や費用についてしっかり教えてくれるかどうかという点が挙げられるでしょう。
金額の目安や、保険内の入れ歯があるのか。また自費であればどんな素材を扱っていて、費用はどのぐらいなのか、保証期間はどうなっているのかなど、事前に知っておくことが大切です。
そこで頼りになるのが、歯科医院のホームページ。その歯科医院で取り扱っている入れ歯の特徴や、金額、保証サービスの有無を事前に確認しましょう。ホームページで診療内容を詳しく紹介している歯科医院なら、安心して通院できます。

 

3.通院できる範囲であるかどうか

 

入れ歯の作製は初診で診てもらった日にすぐできるというようなものではありません。入れ歯を作るまでにも何度か通院が必要になりますし、入れた後も定着度を確認するためにしばらく通院が必要になります。
ですから、選択する歯科医院は技術力も重要ですが、自身が無理なく通院できる歯科医院でなければ継続して管理してもらうことが困難になってしまいます。

 

4.多くの種類の部分入れ歯を取り扱っているか

 

歯科医院にも特性があり、得意分野があることは前述しました。
部分入れ歯にも保険内のものや自費のものがありますし、自費といってもいろいろな種類があります。どこの歯科医院でもすべての部分入れ歯を取り扱っているというわけではありません。

カウンセリングを受ける途中で、「やっぱり目立たなさを重視して自費の入れ歯にしたいな」と思うこともあるでしょう。そんなとき、もし保険の入れ歯しか取り扱っていないような歯科だったら、転院して、再度診察やカウンセリングを受けるような手間が発生してしまいます。

入れ歯の症例数が多いだけでなく、取り扱っている入れ歯の種類も多い歯科を選んでおくと安心です。

 

 

まとめ

 

奥歯は抜けても目立ちませんが、修復をしないままでいるとさまざまな弊害が起こります。

それによって他の歯や全身にも影響が及ぶことがあるので、なるべく早く修復しましょう。

また、保険適応か否かによって入れ歯は金額に大きな差があります。

保険適応外の入れ歯は自費になるため、保険適用のものより高額です。

ただし見た目や使用感にも差がありますので、これから長く付き合っていくことを考えてよく検討されることをおすすめします。

2016.09.27更新

15-1

 

よくテレビなどで「入れ歯安定剤」のCMを見かけますよね。

いまいち必要性がわからないう方もいるかもしれませんが、実はそれ、上手に使うことで入れ歯生活をより快適にすることができる優れものなんですよ。

 

今回は入れ歯安定剤についてのご紹介や、使用することでのメリットやデメリットに関することまで詳しく考察してみましょう。

購入に迷われている方はぜひご覧ください。

 

そもそも入れ歯安定剤ってどんなもの?

 

入れ歯の維持・安定が悪い場合に、入れ歯と歯茎の間を接着させて一時的に安定させる製剤です。

さまざまな種類があり、入れ歯の種類や使用者の悩みによって使いわけが必要になります。

 

入れ歯安定剤にもいろいろな種類がある!

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入れ歯安定剤は固定方法によって「粘着タイプ」と「クッションタイプ」に分かれます。

粘着タイプにはさらにクリームタイプ、粉末タイプ、シートタイプという種類があります。

 

1.クリーム

 

粘着作用によって入れ歯を安定させる製剤です。

クリーム状なので均等に伸びが良く、入れ歯と歯ぐきを密着させて義歯安定をはかります。

密着させる際にはみ出したクリームが入れ歯以外の粘膜に付着するとなかなか除去しにくいので注意が必要です。

 

・レジン床、金属床の入れ歯に使用可能です。

 

使用方法

  • ・事前に入れ歯をよく洗い、汚れや食べかすのない状態にしておきます。
  • ・入れ歯を清潔な布やティッシュで拭いて、よく乾燥させます。
  • ・入れ歯の床の部分(総入れ歯の両側と中央あたり)に入れ歯安定剤を少量ずつ塗布します。
  • ・入れ歯にクリームを乗せて準備したら、口を水でゆすいで潤しておきます。
  • ・入れ歯を入れ、ゆっくり圧を加えるようにして噛みしめてクリームを伸ばします。
  • ・はみ出したクリームはよく拭っておきます。

 

2.粉末

 

入れ歯の床の部分に粉を広げ、粘着作用により入れ歯を安定させます。

粉末が水分によって密着するため、クリームよりも薄く付いても密着し、違和感が少なく感じます。

入れ歯を乗せる顎堤が平坦だと、粉末がこぼれやすくうまく広がりにくいのが難点です。

 

・レジン床、金属床の入れ歯に使用可能です。

 

使用方法

  • ・事前に入れ歯をよく洗い、汚れや食べかすのない状態にしておきます。
  • ・入れ歯を清潔な布やティッシュで拭いて、よく乾燥させます。
  • ・入れ歯の裏側、床の土手になっている部分を水で少々濡らしておきます。
  • ・入れ歯の土手の部分へ、粉末状の安定剤を振りかけます。
  • ・入れ歯に粉末を乗せて準備したら、口を水でゆすいで潤しておきます。
  • ・入れ歯を入れ、噛みしめたら、水と唾液で粉末がだんだん粘度性のある状態になるので、安定するまでしばらくそのままの状態を保ちます。
  • ・はみ出した安定剤はよく拭っておきます。

 

3.シート

シート状になった接着剤を適応箇所のサイズにカットして貼り付ける製剤です。

操作がしやすく、携帯に便利です。

密着させるときに、シート状のものが伸びるのですが、うまく広がらない場合があり、ずれが生じることがあります。

 

・レジン床、金属床の入れ歯に使用可能です。

 

使用方法

  • ・事前に入れ歯をよく洗い、汚れや食べかすのない状態にしておきます。
  • ・入れ歯を清潔な布やティッシュで拭いて、よく乾燥させます。
  • ・入れ歯の裏側の床部分に合う大きさになるよう、シートをカットします。
  • ・シートを濡らし、床に当てがいながら指で伸ばしていきます。
  • ・はみ出した部分をハサミでカットします。
  • ・入れ歯を入れて噛みしめたら、馴染むまで噛みしめておきます。

 

4.クッション

 

クッション性のある材質で、入れ歯の床の部分に貼り付けて使用します。

安定させるとともに、噛んだ時に起こる痛みなどを緩和する作用もあります。

べたつきが少なく、2~3日連続使用が可能です。

 

しかし均等に広がらない場合があり、続けて使用することなどで噛み合わせにずれが生じることも。

長期に使用すると粘膜の炎症や顎骨の吸収などが起こることもあります。

 

・レジン床には使用できますが、金属床には使用不可です。

 

使用方法

  • ・事前に入れ歯をよく洗い、汚れや食べかすのない状態にしておきます。
  • ・入れ歯を清潔な布やティッシュで拭いて、よく乾燥させます。
  • ・クッションタイプの薬剤を、豆粒程度の一塊ずつ手に取り、入れ歯の土手の部分へと乗せていきます。
  • ・入れ歯の土手部分を埋めるようなイメージで、指で形を整えながら広げていきます。
  • ・クッション材を全体にバランスよく広げることができたら、水を付けた手で慣らすように水をかけていきます。
  • ・入れ歯を口の中に入れ、ゆっくりと噛みしめて安定させます。
  • ・はみ出した安定剤は指で拭い取っておきましょう。

 

入れ歯安定剤を使うべき3つの理由

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1. グラつきが改善され、食事がしやすくなる

 

入れ歯の安定を図ることで、食事の際に噛むと動いて食べ物が噛み辛いというような「グラつき」を改善します。

 

2. クッションの役目を果たし、痛みが改善する

 

噛みしめる時に、歯茎と床の部分が当たって痛みを感じる場合、入れ歯安定剤がクッションの役目を果たすことで痛みを軽減することにも繋がります。

 

3. 隙間が埋まるので、会話がしやすくなる

 

入れ歯にすると、歯茎と床のわずかな空隙でも発音しにくくなることが多いとされています。

隙間を安定剤が埋めることで空気漏れによる発音障害を防ぐことができ、会話がしやすくなります。

 

入れ歯安定剤についての素朴な疑問をすっきり解決!

 

入れ歯安定剤の重要性や種類についてご紹介しましたが、実際に使ってみるには、まだまだご不安なところがあるかと思います。

入れ歯安定剤にまつわるさまざまな疑問を解決していきましょう!

 

Q1.入れ歯安定剤は熱湯で洗って取り除いてもいい?

 

一度カチカチに固まってしまった入れ歯安定剤は、なかなか自分で取り除くことが難しくなってしまいます。

熱いお湯をかけると、安定剤が緩んでくれそうな気がしますが、それでは入れ歯自体の素材も一緒に変形させてしまう可能性があるのです。

入れ歯は「レジン」という素材でできており、熱いお湯(60度以上)をかけると形が変わってしまいます。

入れ歯が変形してしまったら、元に戻すことができず、歯科医院で調整するだけでは難しくなることもあります。自己判断でお湯をかけたりしないようにしてください。

 

Q2.入れ歯安定剤を使ったら、外れなくなってしまった!

 

入れ歯安定剤と顎堤が密着し過ぎて外れなくなってしまった場合、まずはお湯を口に含んで義歯を温めてみましょう。

この時、入れ歯自体の変形を防ぐため、熱いお湯は避けてください。

60度以下のお湯を5分程度口に含んでみましょう。入れ歯安定剤が柔らかくなって外れることがあります。

それでも外れない場合は、無理に外そうとすると、入れ歯の破損に繋がってしまいますので、義歯を作った歯科医院を受診して外してもらうことをおすすめします。

 

Q3.部分入れ歯に使える入れ歯安定剤はあるの?

 

部分入れ歯には、もともと安定させるためのクラスプというバネがついていますので、入れ歯安定剤を使わなければいけないほど浮くようなことは無いでしょう。

もしどうしても使用したいのであれば、クリームタイプであれば使用可能です。

気を付けなければならないのは、バネに付着させてしまったりしないこと。また、入れ歯安定剤の使用によって、入れ歯とバネの隙間に汚れが溜まりやすくなることがあるので注意しましょう。

 

Q4.入れ歯安定剤を口から飲み込んじゃった!大丈夫?

 

もともとお口の中で使用するものですから、体に害のある成分は入っていません。

もし誤って飲み込んでしまっても、体内には吸収されずに排出されますのでご安心ください。

ただし、特にお年寄りに関しては、固まったものを取り外す際に誤って飲み込み喉に詰まらせるようなことにならないように、取り扱いには十分注意するようにしてください。

 

Q5.入れ歯がグラグラしているけれど、安定剤を使えば問題ない。歯医者に行くのも面倒だし、このままでいい?

 

入れ歯安定剤を、入れ歯が合わない部分を補うために使用する方がいます。入れ歯安定剤ばかりに頼っていると、歯茎の土手の部分に適度な刺激が伝わらず、著しく退縮することがあります。そしてまた合わなくなって安定剤を盛り足して使用を続けるということになってしまいます。

長期間の使用は、お口にもさまざまな影響が出てしまうため、あくまでも入れ歯を使用する際の補助具として考え、グラグラするほど合わなくなった時には歯科医院で入れ歯の調整を受けましょう。

 

あくまで一時しのぎ!使用し続けると危険なことも・・・

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1.歯ぐきが退縮してしまう

 

入れ歯安定剤は歯茎と入れ歯の間に入ります。

それによって刺激が歯茎や顎骨に伝わりにくくなり、逆に歯ぐきが痩せて退縮してしまうことになりかねません。

 

2.入れ歯が不適合のままになってしまう

 

安定剤にさらに安定剤を重ねるように頼っていると、本来の入れ歯の不適合を見落とし、修理を先送りにしてしまう危険性があります。

 

3.修理不可能になることも!

 

入れ歯安定剤を何度も重ね常時使っていると、いざ歯科医院で調整しようと思った時に不都合が起こることがあります。

安定剤がこびりつき修理しにくく、作り変えないと対応できない場合もあります。

 

まとめ

 

入れ歯安定剤は、正しい使用方法であれば便利な製剤です。

お悩みに対しての一時的な解消法として使用するのは問題ありませんが、頼り切って長期使用するのはおすすめできません。

不都合が長く続く場合には、まずかかりつけの歯科医院を受診しましょう。

2016.09.26更新

入れ歯トラブルの原因と対策

入れ歯を使用していると、痛みを感じるというようなことはありませんか?

人工的な修復物で補っていることへの弊害によって、さまざまな悩み事を抱える人が多いようです。

 

今回は入れ歯を使用していると起こりやすい悩み事にスポットを当て、その原因と対策を考察します。

 

悩み1:入れ歯が痛い

入れ歯の悩み

1-1.入れ歯をつけると痛むのはどうして?

 

入れ歯を使用している人は高齢者が多く、入れ歯を乗せる土手である「顎堤(がくてい)」が退縮している場合があります。

その場合、入れ歯の安定が悪くなりがちです。

 

入れ歯が安定しないまま使用していると、噛むときの圧力を分散させることができず、顎骨に伝わることで痛みを感じたり、粘膜を傷つけてしまったりと、痛みを発症することになってしまいます。

 

1-2.解決策

 

新しく入れ歯を入れたときに不都合があれば、ほとんどの痛みは翌日から1週間内に発症することがほとんど。

初めて装着後、最初の検診は必ず行くようにしましょう。

 

また、健診前であっても痛みがひどい場合には早めに受診するようにしましょう。

入れ歯の痛みを長時間放置しておくと、症状が悪化してしまうこともあります。

受診し、痛みの原因となっている場所を義歯調整や傷のケアをしてもらいましょう。

 

また、入れ歯自体のお手入れを怠ると、カンジダ菌が繁殖して痛みの原因に繋がる場合もあります。

毎日の清掃もきちんと行うようにしましょう。

 

悩み2:入れ歯が外れる

2-1.入れ歯がよく外れてしまうのはどうして?

 

入れ歯を入れたら、定期的にお口に合っているか確認して調整を行います。

しかし、何度調整してもお口に合わずに外れてしまう場合には、そもそもの形が調整では修正できないほど合っていない場合が考えられます。

 

そして、以前はピッタリだったはずの入れ歯が外れやすくなってきてしまった場合は、噛みぐせや歯茎が痩せるなどのお口の状態変化が原因である可能性があります。

また、部分入れ歯が外れやすい場合には、固定するための金属バネ(クラスプ)が長期使用とともに緩み、外れやすくなっている可能性が高いです。

 

2-2.解決策

 

まずは噛み合わせの具合や支える顎堤(がくてい)の状態を確認し、既存の入れ歯を現在のお口に適合するように調整することで修正可能かどうか試みます。

軽度の調整で済めばよいのですが、合わないまま使い続けていたりすると調整では難しく、作り変えが必要になる場合もあります。

 

必要に応じて、すり減った人工歯部分を追加したり、部分入れ歯であればクラスプの数を増やしたりして、安定をはかることもあります。

 

悩み3:入れ歯をすると話しにくい

なんだか話にくい

3-1.入れ歯をすると話しにくくなるのはどうして?

 

入れ歯を装着すると歯茎全体が覆われ、残存歯の周りまで入れ歯で覆われることも多いです。

お口の中の空間が変化することから、発音の際に大切な「共鳴腔(きょうめいくう)」が狭くなります。

 

同時に、子音を発音するときに舌の接触点が変わることから、発音しにくくなる人が多いようです。

 

3-2.解決策

 

入れ歯の歯茎を覆う部分を「義歯床」と呼びます。

この部分は厚すぎても違和感が出ますが、薄すぎると保持できないという難しい部分であるため、製作後実際に患者さんのお口に入れてみないと適合具合が解りません。

そこで、初めて装着する日に歯科医師が細かく確認しながら調整を行います。

 

また、実際に生活してみないと痛みは解りませんので、装着後は近日中に1回目の検診を行い、そこで使用感を確認したり調整を行ったりしています。

 

また、保険適応外ですが、薄い素材の義歯床で製作できる入れ歯などもあります。

 

悩み4:入れ歯で食事がしにくい

入れ歯でも美味しい食事が可能です

 

4-1.入れ歯をすると噛みづらく、食事がしにくくなるのはどうして?

 

天然歯の場合は、顎と直接つながっているので力がダイレクトに伝わります。しかし入れ歯は、歯ぐきの上に乗っているだけなので、噛む力は天然歯のときと比べて2分の1~3分の1くらいに減ってしまい、お肉やおせんべいなど硬いものが食べ辛くなるのです。

また、総入れ歯の場合には、お口が覆われる部分が多く、特に上あごは義歯床によって大きくさえぎられてしまいます。

食事の美味しさを感じるポイントは、舌で感じる味覚だけでなく、口内で温度を感じるかどうかも重要です。そのため入れ歯で口腔内を覆われた結果、料理の熱がうまく伝わらず、食事を美味しいと感じられなくなることも起こり得るのです。

 

4-2.解決策

 

部分入れ歯の場合、外して食事をされる方もいるようですが、外して食事をするのはNGです。硬い食べ物で、歯茎を傷つけてしまう恐れがあります。

入れ歯を作って間もない場合は、誰しも慣れるまでに時間を要しますので、まずはしばらく使って様子をみましょう。

自費で入れ歯を作るのであれば、素材を選ぶことができます。上あごの部分だけ金属でできている、金属床の入れ歯であれば、熱伝導率が良く味覚を損なうことが少ないとされています。

他にも、薄い金属に穴が開いたメッシュ素材のような入れ歯などもあります。

このように自費で取り扱われている素材であれば、違和感を少なく仕上げることができるのです。

 

悩み5:入れ歯にしてから口内炎が増えた

こまめな清掃と調整が大事

 

5-1.入れ歯を使うと口内炎ができることがあるのはどうして?

 

お口に合っていない入れ歯を継続して使用していると、口の中の粘膜が圧迫されたり擦れたりすることがあります。このような刺激で炎症を引き起こし、口内炎の原因になってしまうのです。

また、入れ歯の義歯床の裏側と歯茎の間に歯垢や汚れが残りやすく、菌が増殖しやすい環境になってしまいがちです。そこから口内炎に波及してしまうこともあります。

 

5-2.解決策

 

「入れ歯が合っていないかな?」と感じたら、無理に使用を続けず、早めに歯科医院で調整を受けましょう。

また、入れ歯は毎日はずして、しっかりお口の中と入れ歯の両方をブラッシングしてください。入れ歯洗浄剤なども取り入れて清潔に保つようにしましょう。

もしも総入れ歯の場合でも、歯ぐきをマッサージしてあげることで歯ぐきの健康を維持することにつながります。

 

悩み6:入れ歯をつけると口が渇く

入れ歯で口の中が乾く

 

6-1.入れ歯を装着すると口が乾くのはどうして?

 

お口にきちんと合った入れ歯を使用している場合、口が渇くと感じることはあまりないかもしれません。

しかし、お口に合わない入れ歯を使用していると噛むたびに入れ歯がズレてしまうので、食べ物をうまく噛めないまま飲み込むクセがついてしまいます。するとどうしても唾液の分泌量が減ってしまいます。

また、大きな入れ歯で唾液の出口である「唾液腺」を塞いでしまい、唾液の分泌を阻害して分泌量が減ってしまいます。

このようにお口の中を潤してくれる唾液が少なくなると、お口が渇いてしまう原因となるのです。

 

6-2.解決策

 

入れ歯が合わないのと同時に、お口が渇いてしまうことも気になる方は、歯科医院で早めに入れ歯の調整をしてもらうようにしましょう。

もしもそれでもお口の渇きの改善が見られない場合には、他の理由として全身疾患が関わっている可能性もありますので、再度かかりつけの医院に相談されてみてください。

歯科からの対処法としては「人工唾液」を使用するなどの方法もあります。

 

悩み7:入れ歯が臭い

洗浄剤も併用しよう

 

7-1.入れ歯を使っていて臭いが気になるのはどうして?

 

入れ歯を使用していると、臭いが気になるという声もよく耳にします。臭いの原因は、入れ歯本体に歯垢などの汚れが残っている場合に起こります。「入れ歯は虫歯にならないから磨かなくても良い」というのは勘違いなのです。

もしも、「よく磨いているのに臭いが気になる」という場合は、保険の入れ歯に使用される「レジン」という素材に汚れが残ってしまっているのかもしれません。

レジンは表面に細かい空洞があり、また傷も入りやすい素材です。その細かな傷に汚れが沈着しやすいため、清掃しても臭いの素が取り切れないのです。

 

7-2.解決策

 

保険で入れ歯を作った場合には、毎日のこまめなお掃除を欠かさないようにしましょう。そして、2、3日に1度は入れ歯洗浄剤などを利用して、清潔感を保つようにしてください。

また、自費の入れ歯であればレジン以外の素材が使用され、つくりもかなり精密に仕上がります。金属床はレジンと比べて汚れが付きにくいですし、シリコン素材の入れ歯は歯ぐきへの密着度が高く、汚れが残りにくいのでおすすめです。

 

悩み8:入れ歯にしてから腰痛・肩こりが気になる

かみ合わせが悪いと全身に影響が

 

8-1.入れ歯にしてから身体の痛みが生じるのはどうして?

 

入れ歯は、お口の中のほんの一部分のものだと軽く考えていると、大きな影響を及ぼすことにもなりかねません。

合わない入れ歯を使い続けることによって歯茎や顎の骨を傷つけてしまったり、噛み合わせが合わないまま咀嚼することで、隣接している顎の関節が痛み、首肩などの骨にまで影響してしまったりなど、噛み合わせの不一致を甘く見てはいけないのです。

また、痛みが続くことによる精神的なダメージによって、集中力が低下したり憂鬱な気分が続いたりといった症状を訴えるケースもあります。

 

8-2.解決策

 

入れ歯は人工的な修復物ですが、人間の体を機能する「臓器」だと言っても過言ではありません。不具合を起こしたまま使い続ければ、体の様々な部分にも支障をきたしてしまいます。

もしも入れ歯を入れていて、なかなか改善されない頭痛や肩こり、腰痛などの全身症状がある場合には、歯科医院に相談してみましょう。入れ歯の調整や作り直しなどをおこなうことで、改善されるかもしれません。

二次的な被害が広がってしまう前に調整するためには、入れ歯作製後も定期的な検診を受けることをオススメします。

 

悩み9:入れ歯をしていることが目立ってしまう

目立たない入れ歯があります

 

9-1.保険適応の入れ歯は目立ちやすい

 

保険で作られる入れ歯は、使用する素材や費やす工程に制限があります。義歯床に使われる「レジン」という素材は、性質上、あまり薄く仕上げると破損しやすくなるため、どうしても厚めに仕上がります。また、色合いも一色ですから、歯ぐきの色合いと適合せずに目立ってしまうという人もいるでしょう。

また部分入れ歯の場合には、隣の歯に掛けて支える「クラスプ」というバネが金属製であるため、お口を大きく開けた時などにどうしても目立ってしまいます。

 

9-2.解決策

 

「入れ歯を入れていることを他人に気づかれたくない」という人は、自費の入れ歯を作製することでカバーできます。

自費であれば、特殊なシリコンのような柔らかくて半透明な素材で、入れ歯を薄く作製することが可能です。装着してもほとんどわからない仕上りです。

また、部分入れ歯の場合にも、クラスプを使わないものや磁石で固定するタイプのものなど、目立つバネを使わずに固定する入れ歯を作ることができます。

 

悩み10:作製後、通院が億劫だ

 

10-1.入れ歯作製後に通院が必要なのはなぜ?

 

クラスプなどで固定されているとはいえ、入れ歯は歯ぐきの上に乗っている状態です。加齢や歯周病の進行などによって歯ぐきが痩せてしまうと、入れ歯が歯ぐきと密接しなくなり、浮いてしまいます。

また、取り外しを何度も行ううちにクラスプが緩んでしまったり、落として破損してしまったりなどのトラブルも起こりやすく、作製後に調整や修理が必要になり、頻繁に歯科医院へ足を運ぶことになるのでは?と危惧されている方もいます。

 

10-2.解決策

 

入れ歯が合わないから、痛いからといって、外したままで過ごさないようにしましょう。歯の無い部分に他の歯が寄ってきてしまい、入れ歯がさらに合わなくなってしまいます。

そして、合わないと感じたら、なるべく早く歯科医院に相談するようにしましょう。

通院回数がかかるのは大変かと思いますが、定期検診を受け、入れ歯やお口の状態を定期的に確認しておく方が、結果的に通院回数が少なくて済むということに繋がる場合もあります。

 

まとめ

入れ歯の違和感

 

入れ歯は本来のお口の中に人工的な装置を入れるわけですから、違和感が全く無いという人の方が少ないのではないでしょうか?

しかし、その違和感や痛みを我慢し過ぎるのも、症状を悪化させてしまうことに繋がるので要注意。

入れ歯に違和感を覚えたら、信頼できる入れ歯専門医に相談してみましょう。

2016.09.25更新

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多数の歯を失った際の修復方法として、入れ歯を検討されている方もいるでしょう。

しかし、入れ歯にすると「噛む能力が落ちる」と言われています。

そこで、入れ歯でも以前と同様にしっかり噛む機能を回復するには、磁石で固定する入れ歯がおすすめです。

 

入れ歯を磁石で固定するってどういうこと?

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「磁石式入れ歯」は、残った歯の根っこに磁石にくっつきやすい性質の金属を取り付け、対する入れ歯の部分に磁石を埋め込みます。

この磁石の力を利用して入れ歯をピッタリと固定する装置です。

 

磁石式入れ歯の5つのメリット

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1. クラスプが無いので見た目が綺麗

 

部分入れ歯であれば、残っている歯に金属のバネ(クラスプ)を固定して人工歯を支えますが、金属が目立つのが難点となってしまいます。

磁石式入れ歯なら、固定する磁石は埋め込まれていて見えないため、目立つこともありません。

 

2. 安定感があり、しっかりと噛める

 

総入れ歯は、歯ぐきに密接するように製作することで固定します。

そのため歯ぐきが痩せて膨らみがない場合、入れ歯が合わなくなり外れやすくなります。

磁気式入れ歯は磁力で固定。簡単に外れるようなことがないため、安定感抜群でしっかり噛むことができます。

 

3. 着脱が簡単なのでお手入れが楽

 

部分入れ歯やインプラントの場合、固定部分の金属バネや、人工歯と歯ぐきの境目に汚れが溜まりやすくなります。

これらは残存歯の虫歯や歯周病の原因に。磁力式入れ歯は磁石で固定しているとはいえ着脱式ですので、外して清掃することが可能です。

お手入れも楽にできます。

 

4. 無理のない力で外れるので歯根に優しい

 

入れ歯を外す際は、横に少しずらします。

そうすることで磁力の引っ張り合う力を弱めれば簡単に外れます。

金属を埋め込んでいる歯根にも大きな負荷はかかりませんのでご安心ください。

 

5. 残存歯の寿命も長くなる

 

バネで固定する入れ歯であれば、残っている歯に負担をかけることになり、トラブルにつながることも。

磁石式固定は歯根だけを残すことになるため、歯への負担が軽減されます。

これが結果的に歯の寿命も伸ばすことにも繋がるのです。

 

磁石式入れ歯の注意点

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1. 保険適用外なので比較的高額

 

磁石式入れ歯は保険適応外治療ですから、歯科医院によって金額に差があります。

また施術可能な歯科医院かどうかも併せて事前に確認してから受診することをおすすめします。

 

2. 磁気や金属アレルギーの方は使用できないことも

 

磁石や金属を口の中に入れておくことになるため、磁気アレルギー・金属アレルギーの方は使用できない可能性があります。

材質によっては可能になることもあるかもしれませんので、受診の際に必ず主治医に相談しましょう。

 

3. 歯の根が残っていないと使用できない

 

磁石式入れ歯は金属を歯の根に取り付けて埋入させる装置です。

歯根が残せる状態の歯がなければ施術できません。

 

4. MRI検査時には歯科医に相談を!

 

MRI検査のように、金属類を付けたまま装置に入ることができない検査を受ける際には、検査前に歯科医に受けられるかどうか相談しておきましょう。

 

根っこが残っていない方はインプラントとの併用も!

 

歯が1本も残っていない場合でも、インプラントを併用し磁石式入れ歯にする方法があります。

歯根の代わりにインプラント埋入手術をし、そこに金属を取り付ければ磁石式入れ歯を装着することができます。

 

まとめ

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これまで、まだ残存歯がある場合の修復方法としては部分入れ歯で補うことが一般的でした。

しかし部分入れ歯の固定方法では、残存歯に対する負担が大きく、維持するのも大変。

その点、磁力を利用し固定する磁石式入れ歯は、残存歯への負担も軽く長持ちし、抜群の安定感でしっかり噛むことができます。

また、審美的にも美しく、清掃もしやすいというメリットも。

保険外の治療ですから、まずは取り扱っている歯科医院を確認して受診するようにしましょう。

2016.09.24更新

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 「スマイルデンチャー」という部分入れ歯をご存知ですか?

従来の部分入れ歯の金属バネ(クラスプ)が目立って気になるという人も、これならクラスプが目立つようなことはありませんので、おすすめできる入れ歯です。

そんな画期的な「スマイルデンチャー」とはどのような入れ歯なのでしょうか。

失った歯の修復に入れ歯をお考えの方は、ぜひ参考にされてください。

 

金属が無くて目立たない入れ歯 スマイルデンチャーとは

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従来のクラスプを使った部分入れ歯は、隣の歯に固定するための金属部分がどうしても見えて目立ってしまいます。

 

しかしスマイルデンチャーであれば、歯ぐきに近い透明感のある色の素材を使用したフックで固定します。

従来のように金属が目立つというようなことはなく、審美面に優れた入れ歯なのです。

 

スマイルデンチャーはココが違う!4つのメリット

 

1. 入れ歯をしていると気づかれにくい

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スマイルデンチャーの歯ぐき部分は従来の入れ歯の義歯床よりも透明感があり、厚みも少なく、より歯茎に近く感じられます。

そのため入れ歯をしていると気づかれにくく、審美面の回復力が高い入れ歯だといえるでしょう。

 

2. 歯茎にフィットして違和感が少ない

 

従来の入れ歯は、金属バネと歯の隙間に汚れや食べカスが溜まりやすかったりすることから、お口のトラブルの原因になることもありました。

 

スマイルデンチャーは、外側だけでなく内側にある固定金具もないため、歯茎へのフィット感や舌触りも良く違和感が少ないとされています。

 

3. 薄いので発音や食事がしやすい

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従来の入れ歯よりも義歯床(入れ歯の歯茎部分)の厚みが薄く仕上がるのが特徴です。

そのため発音にも障害が少なく会話もスムーズに行えます。

 

また、食事の際にも違和感が少ないとされています。

入れ歯は美味しく食事できないと言われますが、そのデメリットを大きく改善することができる入れ歯なのです。

 

4. 金属アレルギーの心配が無い

 

金属バネでの固定が必要な部分入れ歯などは、これまで金属アレルギーの方は使用することが困難でした。

 

スマイルデンチャーであれば材質に一切金属が使用されていませんので、金属アレルギーをお持ちの方でも安心して装着することができます。

 

スマイルデンチャーの使用で気をつけること

 

従来の金属バネ固定式入れ歯に比べ、メリットが満載のように見える「スマイルデンチャー」ですが、使用するにあたり気を付けておくべきことは何かあるでしょうか?

 

1.定期的な作り直しが必要

 

従来の入れ歯であれば歯茎の退縮などで緩んでしまった場合、既存のものに義歯床を追加してフィットするように調整が可能です。

 

しかし、スマイルデンチャーは歯を支える部分が柔軟性のあるプラスチック製であるため、ある程度は調整や修理をすることができますが、大きな修理はできません。

そのため定期的にお口に適合しているか確認し、作り直しが必要になることがあります。

 

2.保険が使えない

 

スマイルデンチャーは保険診療で製作することができません。

保険外診療となるため、金額は歯科医院の設定によって差があります。

受診の際には、その医院での治療法や費用の内訳などをしっかり納得した上で行うようにしましょう。

 

3.使用できない場合もある

 

スマイルデンチャーは、審美面や装着感という観点からは非常に優れた装置です。

しかし残存歯が少ない場合や、歯が残存している状態が悪いなど、状態によっては使用できない場合もあります。

 

スマイルデンチャー作成の流れ

 

では、実際にスマイルデンチャーを作る手順をご紹介します。歯科医院や、あなたのお口の状態によって異なる場合もあるので、詳しくはお近くの入れ歯専門医に聞いてみましょう。

 

1.スマイルデンチャー作成の前に事前のチェックが必要

 

残った歯が、スマイルデンチャーのクラスプを引っ掛ける上で問題が無いかどうか、事前に調べて、必要であれば治療を施します。

スマイルデンチャーは、義歯床の一部分を加工して、補う部分の横の歯に直接引っ掛かる部分を作ります。その際クラスプの掛かる歯の状態が悪く、揺らいでいたり、虫歯があったりなどの問題があると、装置を健康に保持することができません。

 

2.現在の歯型と噛み合わせを取り、歯並びの確認をしておきます。

 

スマイルデンチャーを技工士が製作するため、患者の上下の歯並びと噛み合わせをチェックします。

そして、スマイルデンチャーに使用する人工歯の歯の色の確認などもこのときに行います。

 

3.お口の中で試適したうえで、お口に合うように調整をおこないます。

 

スマイルデンチャーは初回来院日の当日には仕上がりません。

次回来院の予約を取ってもらい、完成時にまずお口の中で試適します。

痛む部分が無いか、噛んでみて高く感じるところは無いかなどを確認しながら調整していきます。

 

4.しばらく使用してもらい、使用感などを確認・調整をおこないます。

 

実際に食事をしたり会話をしたりと、生活の中で使用していて初めて気がつく痛みなどもあるため、1週間ほど使用したのち、再び使用感を確認し、必要であれば調整を入れます。

 

スマイルデンチャーについてもっと知りたい!Q&A集

 

続いて、もっとスマイルデンチャーについて理解を深めたい方へ向けたQ&A集をお送りします。

 

Q1.他の入れ歯よりも修復が難しいって本当?

 

スマイルデンチャーに使われている素材は、床の部分に素材を追加したり、新たに歯を追加したりすることができません。ですから大幅な調整はできないのです。

支えにしている部分の歯が抜けてしまったりすると、作り変えが必要になってしまいます。

お口の中がなるべく変化しないことが一番ですので、定期検診で虫歯や歯周病になっていないかなど、お口の管理を受けるようにしましょう。

 

Q2.普通の入れ歯のように、ブラシで磨いても大丈夫?

 

スマイルデンチャーの清掃は、毛先の柔らかいブラシで磨くようにしてください。

できれば毎食後、軽く水洗いすることで汚れを防ぐことができます。

ブラシで強くこすらなければならないほど汚れないように気を付けることで、長く綺麗に使用することができますので、水洗いをこまめに行うようにしましょう。

 

Q3.普通の入れ歯用の入れ歯安定剤は使える?

 

スマイルデンチャーの素材は、市販されている塩素系の入れ歯洗浄剤では成分が強すぎて、変質したり変色したりと破損の原因になる可能性もあります。自己判断での使用は絶対にやめてください。

清潔に保つために入れ歯洗浄剤は必要ですので、使用の際にはスマイルデンチャー専用の洗浄剤を使用するようにしましょう。

 

Q4.スマイルデンチャーの素材は柔らかそうだけど、シリコンとは違うの?

 

スマイルデンチャーはナイロン樹脂系の「スーパーポリアミド」という素材から作られています。

シリコン義歯と類似しているため、混同されてしまいがちですが、このスマイルデンチャーに使用されている素材は、アメリカ食品医薬局(FDA)に承認された安全な素材で、スマイルデンチャーオリジナルの素材です。

 

Q5.どこの歯科医院でも製作する事ができますか?

スマイルデンチャーは、保険適応外の装置です。その場合、保険でできる入れ歯と違って、どの歯科医院も取り扱っているというわけではありません。

また、類似製品もありますので、スマイルデンチャーをご希望の場合には、お近くで取り扱いのある歯科医院を事前確認されることをおすすめします。

 

まとめ

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スマイルデンチャーは、保険適応の入れ歯を使っていて違和感があった人や、これから製作しようか迷っている人にとって、機能的にも審美的にも画期的な入れ歯だと言えるのではないでしょうか。

ただし保険適応外の治療になります。まずは自分がスマイルデンチャーが使えるお口の状態なのかどうか、かかりつけ医に相談しましょう。

2016.09.23更新

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入れ歯にしてから、「口内に違和感がある」という人や、身体に「原因不明の湿疹が出た」ということはありませんか?

それはもしかしたら「金属アレルギー」なのかもしれません!

 

入れ歯や修復物に使われている金属が原因で、どんなことが起こり得るのでしょうか。

また、起こった際にはどう対処したらよいのか、予防するにはどうしたらよいのか、ご紹介いたします。

 

入れ歯のクラスプが原因で起こる金属アレルギー3つの症状

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歯科治療に使用する金属は、経年とともにイオン化し、溶けだして体内に取り込まれてしまいます。

この金属イオンが体の免疫細胞に過剰に反応し、アレルギーを引き起こすことがあるのです。

 

では、金属アレルギーの人が金属のついた入れ歯を使うと、どんな症状が起こる可能性があるのでしょうか?

 

1.接触する口内や舌が炎症を起こす

 

直接金属と接触することにより口内に炎症が起こります。

口内炎、歯肉炎、口唇炎、舌炎、口腔扁平苔癬などとして現れます。

 

2.手足に水泡のようなものができる

 

金属アレルギーの症状としては、手や足の裏に膿をもった水疱ができることが最も多いとされています。

皮がボロボロとむける、関節痛を併発するなどの症状があれば掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)であるかもしれません。

 

3.全身に皮膚炎ができる場合もある

 

金属アレルギーといえば、金属をつけた箇所の周辺が炎症を起こす症状を思い浮かべると思います。

しかし金属がイオン化して体内に取り込まれると、お口の中だけでなく全身のさまざまな場所に皮膚炎として現れることがあります。

 

金属アレルギーの悪化を防ぐためにできること

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アレルギーは一度発症してしまうと、体質をもとに戻すことは難しいものです。

しかし、出現を予防したり、悪化を防いだりするための対策はあります。

 

1.錆びた金属の詰め物は取り除く

 

詰め物の金属はすぐにイオン化することはありませんが、経年とともに溶け出して金属アレルギーを発症してしまう可能性はあります。

随分前に金属で虫歯を修復したという人は、外れたりしなくても歯科医院で診てもらい、状態によっては取り替えることもひとつの予防策です。

 

2.金属のアクセサリーを避ける

 

アクセサリーなどから金属アレルギーを発症すると、それによって、今まで平気だった歯の詰め物や入れ歯にも反応する体質になりかねません。

日頃から身に着けるアクセサリーに気を付けることも、予防策に繋がります。

 

3.規則正しい生活をして、体力を保つ

 

アレルギーは、今まで大丈夫だったはずなのに、免疫力が落ちている時期に発症することがあります。

なので、日頃から規則正しい生活リズムを作り、体力を保っておくことも、アレルギーを発症しにくい体質に繋がるのではないでしょうか。

 

金属を使わない歯科治療を選ぼう

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では金属アレルギーの人は、歯の詰め物も入れ歯も出来ないのでしょうか。

いえ、そんなことはありません!

昨今では治療技術の進歩により、金属を使わない最先端の歯科治療が開発されています。

 

1.オールセラミック

 

通常、銀歯を被せて修復するところを、冠全体をセラミック(陶器素材)で作った被せ物や差し歯で修復することができます。

高い審美性と強度を併せ持ち、保険適用外の診療になります。

 

2.コンポジットレジン

 

ペースト状の薬剤を虫歯治療で削った部分に詰め、光を当てて修復するものです。

唾液で溶けにくく、アレルギー反応を起こしにくい素材とされています。

金属の部分的な詰め物をしている方はこちらに置き換える治療を行うことで予防策になります。

保険適用治療です。

 

3.スマイルデンチャー

 

弾力性のあるナイロン樹脂で作られた入れ歯です。

金属を使わず素材の特性を活かして保持するため、金属アレルギーのある人にはおすすめの入れ歯です。

保険適用外診療になります。

 

まとめ

 

お口の中から発症する金属アレルギーは、お口の中だけでなく全身に発疹や湿疹などを引き起こすことがあります。

アレルギーを持っていない人でも、今後発症するかもしれません。

 

元々金属アレルギーの人は、虫歯の治療や入れ歯作成に使用する素材を決める際、よく説明を受けて検討しましょう。

もし、他に原因が考えられず「金属アレルギーかな?」というような症状がある場合は、歯科に相談してみましょう。

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