入れ歯の修理・メンテナンス
ご自宅でのメンテナンス、注意点
1食後のお手入れを欠かさずに
入れ歯は、毎食後、取り外してお手入れをしていただく必要があります。その際、通常の歯ブラシを使うと傷が付いてしまいますので、入れ歯専用のブラシを使うようにしましょう。なお、洗浄剤の使用方法については、それぞれ使い方が異なりますので、各メーカーの指示に従っていただければと思います。
2入れ歯と自分の歯は、それぞれ別にお手入れを
時々、入れ歯をお口の中に入れたまま歯磨きをされる方がいらっしゃいますが、それでは磨き残しができてしまい、入れ歯にも自分の歯にも良くありません。
お手入れをする際は、必ず取り外して、入れ歯は入れ歯で磨き、お口の中の歯磨きも別途行うようにしましょう。
3歯を磨く時は、側面もしっかりと
お口の中の歯がきれいに揃っている時は、隣の歯と接している面はきれいに磨きにくいのですが、残っている歯が少なくなってくると、周囲を満遍なく磨きやすくなります。せっかく残っている歯の寿命を少しでも伸ばすために、側面もきちんと磨くようにしましょう。
4割らないための工夫
入れ歯は、硬いところに落とすと、割れたり歯の部分が取れたりしてしまいます。金属は丈夫ですので滅多に壊れることはありませんが、プラスチック部分は特に割れやすいため気をつけましょう。入れ歯のお手入れをされる際は、洗面台に落として壊してしまうことがないよう、下に水を張った洗面器を置いておくのがお勧めです。
5熱湯は厳禁
入れ歯は熱に弱いため、気をつけましょう。飲めるくらいの温度のお茶やスープであれば問題ありませんが、時々、煮沸消毒をして変形させてしまう方がいらっしゃいます。
熱湯をかけると素材が収縮して形が変わり、合わなくなってしまいますので、洗う時はぬるま湯を使用するようにしてください。
6両手で取り外し
入れ歯の変形を少しでも防ぐために、取り外しをする時は両手を使い、まっすぐ上下方向に動かすようにしましょう。片手で斜め方向に力を加えると、入れ歯に悪いだけでなく、お口の中にある歯にも負担をかけてしまうことになります。
当院での修理、メンテナンス
13ヶ月に一度のメンテナンスを
毎日のお手入れをきちんと続けていても、どうしても取り切れない汚れが、入れ歯にもお口の中にも溜まっていきます。
期間は患者さんによって多少異なりますが、目安として3ヶ月に一度は当院へお越しいただき、入れ歯もお口の中も、メンテナンスを受けるようにしましょう。
2修理や調整は随時対応
入れ歯は、使っていると変形したり壊れたりしてしまうことがあります。また、入れ歯自体には問題がなくても、お口の中の形が変わって、結果的に合わなくなることもあります。少しでも違和感がある時や、使い心地が変わってきたと感じた時は、すぐに当院へお持ちください。
3人工歯の交換も
入れ歯は消耗品です。特に人工歯の部分は、いつも噛み合わせているため磨り減りが早く、その部分が小さくなることで全体の噛み合わせにも変化が出てきます。入れ歯を丸ごと作り替えなくても、人工歯だけ取り替えることができますので、歯の部分が磨り減ってきた場合も、早めにご相談いただければと思います。
4作り替えのタイミング
ヒビ、お口の中の変化、人工歯の磨り減りなど、ほとんどの場合は修理・メンテナンスで対応できますが、入れ歯そのものを作り変える必要があることもあります。それは、さらに何本もの歯を失ってしまった時です。
しかし、わたなべ歯科医院式入れ歯は、お口の中での沈み込みをできるだけ減らし、残っている歯への負担を減らして寿命を伸ばすために考案されたものです。つまり、わたなべ歯科医院式入れ歯であれば、作り変えなければならない頻度も、少なくて済むと言えるのです。