「使わなくなった入れ歯があるけれど、どうしたらよいのだろう?」とお悩みの方はいらっしゃいませんか?
歯の欠損部分が増え、作り変えが必要になり、要らなくなった入れ歯――
安易にゴミとして処分しようと思っているならちょっと待った!
実は処分の際に注意するべきことがあるのです。
実はキケン!?やってはいけない処分方法
使わなくなった入れ歯を患者様がご自身で処分する際に、やってはいけない処分方法を3つご紹介します。
1.ゴミの区分は自治体によりさまざま!自己判断はNG
入れ歯が可燃ゴミなのか不燃ゴミなのかは、自治体によってかなり違いがあります。
また、入れ歯に使われている素材もさまざまなため、分解して分別が必要になることも。
自己判断で処分するのではなく、確認が必要になります。
2.故人の入れ歯を納骨すると墓荒らしに狙われる……?
入れ歯に使われている金属の中には、換金ができるほど高価なものもあります。
故人の遺品として納骨の際に一緒に入れることもあるようですが、
換金できるものを狙った墓荒らしの被害に遭う危険性も、ないとは言えません。
もしも墓荒らしにお墓を壊されるなんて事態になっては、修理などで相当な費用がかかってしまいます。
特に保険外で製作された入れ歯に関しては、作った歯科医院で確認してみましょう。
3.使いまわしは絶対だめ!感染症のリスクも……
同じ場所が抜けたからと言って、家族や知人と部分入れ歯などを使いまわすという話を聞くことがありますが、危険ですのでやめましょう。
抜けた場所が同じだとしても、噛み合わせは患者様一人ひとり違いますし、
合わないものを無理に使っているとさまざまな悪影響が出ることもあります。
また、他人の口腔内で使用していたものですから、衛生面的にも感染症のリスクなども心配です。
使わなくなった入れ歯はどうしたらいいの?正しい処分方法
では、不要になった入れ歯がある場合、どのように処分するべきなのでしょうか?
それぞれの背景やご都合に合わせて、処分方法を検討する際の参考にされてみてください。
1.歯科に処分してもらう
一番確実な処分方法として、歯科医院に処分してもらうのをおすすめします。
医療廃棄物として処分できますので、定期検診のついでにでも持参すれば回収してくれます。
2.入れ歯の金属は買い取ってもらえるかも?
保険外の入れ歯に使われている金属のなかには、リユースできるものもあります。
お店に行って査定してもらう手間がかかってしまいますが、
もしかしたら臨時収入に!なんてこともあるかもしれません。
3.金属がついている入れ歯は寄付できる
前述のように、入れ歯に使われている金属のなかには換金できるものあります。
そこでNPO法人日本入れ歯リサイクル協会を通じて、ユニセフや福祉事業団体に寄付することも可能です。
市役所などの公共施設に回収ボックスが設けられている場合もあります。
4.お世話になった入れ歯を供養できるお寺がある
全国的に数は多くありませんが、入れ歯の供養を行っているお寺もあるようです。
あるお寺では、一年中いつでも入れ歯を納めることができ、年に一度それらを一斉に供養するという行事を行っています。
思い入れがあって処分に困っている場合は、お近くで供養できるお寺を探してみるのもよいかもしれません。
まとめ
入れ歯は不要になったら自分で処理することも可能です。
しかし自己判断で廃棄するのは、間違った処分方法を行ってしまう可能性があるので注意が必要です。
入れ歯によって使われている素材は違い、自治体によってゴミ分別のルールも違うため、
まずはかかりつけの歯科に相談するようにしましょう。