入れ歯を使用していると、外したほうがいいのか迷う場面もあると思います。
どんな場面で外すのかは、それぞれの歯の状態や状況によって違いがあるようです。
今回さまざまなシチュエーションごとで「外すべき」か「外さなくていい」のかといった疑問にお答えします。
寝るときは入れ歯を外す?入れたまま?
まず一番疑問を持ちやすいのが、「就寝中は着けたままでいいのか」という疑問でしょう。
どんな場合は外し、どんな場合はそのままのほうが良いのでしょうか?
自分の歯が多い方は、外してもOK!
残存する歯が多く、部分入れ歯のみを使っている方であれば、寝ている間外していても、それほど
噛み合わせに影響が及ぶこともありません。
就寝中に歯ぐきを休ませる効果もあります。
また、部分入れ歯は小さいため、就寝中に外れて誤飲してしまうことへの予防対策にもなります。
残っている歯が少ない方は、入れたままで!
残っている歯が少ない方は、外していると残存歯にすべての噛む力がかかってしまうため、噛み合わせに悪影響が及ぶことも。
その場合には外さないほうが良いと指導されることがあります。
飛行機に乗る前の金属探知機…引っかかったら恥ずかしいから外すべき?
飛行機の搭乗前に受ける金属探知機による検査。
「ゲートでブザーが鳴ったら恥ずかしいから外しておくべき?」と迷ってしまいませんか?
金属探知機には感知する金属重量があった!
金属探知機は、ある一定の重さ(20g前後)以上の金属に反応する設定になっています。
入れ歯の金属バネなどは非常に軽いので、反応することはまず無いでしょう。
人前で外すことになったり、入れ歯が入っていることを説明するような事態になったりはしませんので、心配ご無用です。
プールや海水浴で無くすのが不安!外して泳ぐべき?
大勢の人が集まるプールや海水浴などの夏のレジャー。
よく指輪やメガネなどが外れてしまい、無くしてしまったという声も聞きますよね。
入れ歯もなくなりやすいのでは?という不安を持つ方もいるでしょう。
定期的なメンテナンスで調整を受けていれば大丈夫!
定期的なメンテナンスを欠かさず受けていれば、そう簡単に遊泳中に入れ歯が外れるような事態にはならないため、事前に外しておく必要はないでしょう。
しかしメンテナンスを怠り、入れ歯が緩んでいたりすれば外れる可能性もありますので注意が必要です。
不安な時は「入れ歯安定剤」などを活用
外れることが心配であれば、「入れ歯安定剤」を使用するのも方法の一つ。
ただし様々な種類があるので、用法などよく読んで適切なものを選ぶようにしましょう。
レントゲン撮影時には外したほうがいい?
レントゲン撮影時は、指輪やネックレスなどの金属を外すように促されます。
入れ歯に金属が含まれる場合も外さなければならないのでしょうか?
病巣を見逃さないために外すべき
撮影したい部位付近に金属があると、X線吸収率がよいため白く影になってしまいます。
本来ならば写るべき病巣を見逃してしまうことになるため、金属類を外して撮影するのです。
特にお口のレントゲンを撮影する場合、金属バネが邪魔して歯と歯の間の虫歯などがわかり辛いため外します。
MRI検査でも外さなくてはならないのか?
MRI検査は、X線を使わず靭帯の断面画像を撮影できる機器です。
強い磁場の中で金属の含まれた入れ歯をしたまま撮影すると、不具合を起こす可能性があるため外した方がよいでしょう。
検査中に熱を発生して火傷を起こす危険性や、磁石の入った入れ歯は磁石が壊れたりすることも考えられます。
まとめ
通常の生活の中で、入れ歯を外すシチュエーションは特に多くないようです。
しかし口の中の状態によっては外したほうが良い場合も。
また、検査等で人体に影響を及ぼす可能性が少しでもある場合は外したほうがよいでしょう。
いずれにしても、かかりつけ医や医療スタッフによる説明があります。
変形や破損にもつながりますので、自己判断ではなく歯科医師や歯科衛生師の指示に従いましょう。