総入れ歯にする際、歯科医院から使用する材料に関しての提案があると思います。これから長く使用していくことを考えると、性能の良さから自費の材料を選択する方もいるでしょう。
自費総入れ歯の中でも人気の高い「金属床」の入れ歯について詳しくご紹介します。選択の際に是非参考にされてみてください。
自費総入れ歯の代表格、金属床義歯ってどんなもの?
1.床部分が金属だから、熱伝導が良く食事が美味しい!
味覚は舌で感じるだけではなく、温かいもの・冷たいものをお口全体で感じることも美味しく感じることのひとつです。総入れ歯になると粘膜が装置に広く覆われてしまうのですが、金属床は熱伝導が良いので、食事の温度を自然に感じられます。
2.薄く作ることができるから、話しやすくて違和感が少ない!
金属床を使用すると、保険内で製作する際の材質よりもお口に接する面を薄く作ることが可能。違和感が少ないので会話もしやすく、ピッタリと合った入れ歯ができることが特徴です。
3.丈夫で割れにくい!
素材が金属ということから割れにくく、変形もしにくいのが利点です。汚れも保険適応の素材よりも付きにくく、清潔に保つことができます。
気になる金属床の入れ歯、費用はどのくらい?
1.ゴールドプレート
ゴールドは精密な加工が行いやすい金属。そのためお口へのフィット感が良い入れ歯に仕上がります。身体にも優しく腐食などもありません。 金額は約50万~70万円が相場です。
2.チタンキャストプレート
軽い重量のチタン。馴染みが良く違和感が少ないのが利点です。金属アレルギーも起こしにくいです。 金額は約30万~40万円が相場です。
3.コバルトクロムプレート
保険適応の材料で作成する場合の約1/3の薄さに作成できます。薄くても耐久性は抜群で、熱伝導率も良好。違和感少なく使用できます。 金額は約18万~22万円が相場です。
4.チタンプレスプレート
軽くて丈夫、また体にも優しいチタンをプレスしたものを使用した入れ歯です。装着時の違和感が少なく使用できます。 金額は約30万~35万円が相場です。
金属床の入れ歯は保険適応外の材料です。通院には歯型を取り、完成したら再度来院し試適・装着。そして1週間後くらいに再度来院してもらい、適合性や違和感がないかなどのチェックと調整を行います。
知っておきたい、金属床入れ歯を取り扱うときの注意点は?
1.日常のお手入れをかかさずに!
金属床の入れ歯の場合、リベースという床の調整をしたり修理などが難しい入れ歯です。日頃から清掃などのお手入れを十分に行いましょう。
2.金属アレルギーのある人は注意
金属床の中にはまれに金属アレルギーの人が反応してしまうかもしれないものもあります。種類を選ぶ際には、十分な説明を受けて選びましょう。
3.適合具合は自己判断しない
不都合が無い場合でも、定期的な歯科検診を受け、入れ歯の適合もチェックしてもらいましょう。
4.金属だからといって半永久的な入れ歯ではない
金属床の入れ歯は破損や変形は起こりにくい入れ歯です。しかし土台となる歯ぐきや顎の骨が衰えれば、いずれ合わなくなります。あまりにも合わなくなってしまった場合は作り変えるしかなくなることも。丈夫さを過信し過ぎて高価な入れ歯を作り、すぐに作り変えとなる可能性もゼロではないことを理解しておきましょう。
快適な総入れ歯なら金属床!
総入れ歯を作るとなると、お口の中の違和感がなるべく少ないものにしたいものですよね。そんな時には金属床入れ歯は最適な材料だといえます。ただし保険適応外の材料で、金属の種類によって金額もさまざま。製作の際には歯科医院の説明を十分に理解し、たとえ金属といえども半永久的ではないということをふまえた上で、選ぶようにしましょう。